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<日本>超大断面トンネル「SR-JP工法」実用化めど 清水建設

2013年9月13日
 清水建設は、複数の小口径シールドを連結させて非開削で超大断面道路トンネルを構築する「SR-JP工法」の実用化にメドを付けた。2004年に開発した技術で施工性が課題となっていたものの今回、実物大の実証実験によって施工性を検証できた。今後発注が見込まれる大規模地下構造物の工事では、同工法を差別化技術の核として提案していく方針だ。
 同工法は、小口径シールドによる複合体「筒状覆工壁」が超大断面道路トンネルの外殻となり、その内部を掘削することで巨大な地下空間を整備する。例えば、幅と高さが35m程度の地下空間を構築する場合、計16本の小口径シールドを互いに連結させる。
 1.5カ月にも及んだ実証実験は、小口径シールドを接合・連結する際の施工性を検証するために実施した。H鋼で組んだ直方体の中に内径4.5m、長さ12mの2本の模擬シールドを設けた。補助材や補剛材を施工した上で接続部分のセグメントを撤去、掘削・吹付けによって2本のシールドを接合し、内部の配筋までを行った。狭あい空間での施工性を含め、「実用化に必要なすべての施工ステップを確認できた」(同社)という。
 主に道路トンネルのランプ部などを想定して開発した技術だが、地下鉄シールド工事の駅舎部といった大規模地下空間の構築にも適用できる。今回、実用化にめどを付けたことで、実案件の技術提案に織り込むことが可能となった。今後、差別化技術として積極的に提案していく方針だ。


清水建設/超大断面トンネル「SR-JP工法」/施工性検証、実用化めど
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